アンナ・カヴァン『ジュリアとバズーカ』1970

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アンナ・カヴァン。

ウィキペディアに書かれているような情報は置いておきます。

個人的には非常に好きな作家ですが、

読むと物凄く暗い気持ちになる。

『ジュリアとバズーカ』は、

まるで『人間失格』のような出だし。

おそらくは何枚かの写真を巡る、とりとめのない追想。

ジュリアの平静は、ただクスリによって保証され、

クスリこそが社会との接点を保証する。

傑作『氷』と同じく、凍てついたイメージは至るところに氾濫し、

孤独感と虚無感が痛々しい。

救いはない。

 

とても現代的な作家だと思います。

こういう人を、わたしも親しい人で知っている。

社会からはじき出されて、それでも社会で生きて行かないといけない。

自己疎外を極限にまで進め、生まれてくる氷と灰のイメージ。

 

マルローの言葉を思い出します。

曰く、「静謐は悲劇よりなお悲痛である」と

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